キャロライン・ホームズの『ハーブの歴史百科』
図書館で借りました。ハーブの利用法や伝来の歴史(といっても海外の本なんですが)、伝説、育て方などが書かれています。ハーブファンの中には植物画が好きという人も多いんじゃないかと思うのですが、この本は図がすべて美しいイラストで、こういうのグッとくるなあ。
シソやゴボウ、オオバコエンドロ(最近パクチーファランという名前で入ってきてるタイ野菜)のようなアジアのハーブも掲載されています。そうかと思えばわたしが持て余してるフィーバーフューなんかは載ってないですねー。利用法を参考にしたかったので残念。
以下はメモ。
【レモングラス】Cymbopogon属の総称
- 食用にする主なレモングラスにはウェストインディアン種(Cymbopogon citratus)とイーストインディアン種(C. flexuosus)。
- 一般に使われているのはウェスト。
- イーストも食用として悪くない。抗癌作用があるとの研究も。
- コウスイガヤと呼ばれるものはシトロネラオイルをとるのに使われるが、非常に香り高いため食用にはかえって適さない、というか不味いらしい。以下三種は主なコウスイガヤ。
- C. nardus シトロネラグラス
- C. martini (和名はないかもしれない)
- C. winterianus Jowitt ジャワシトロネラソウ
【レモングラス利用法】
- レモングラスシロップ
- レモングラスの茎とレモンタイムを細かく刻み、薄めのシュガーシロップで煮込んで香りを出す。ハーブを漉しとって使う。冷蔵庫で一週間くらい保存できる。アイスクリームにたらす、紅茶に入れるなど。
- レモングラスのライスポタージュ(タイ風のスープ)
分量(四人分)
油 大さじ2
小タマネギ 1個
ニンニク 3片
ショウガ 親指くらいのかけら
レモングラス 1茎
赤トウガラシ 1本
チキンブイヨン(中華スープの素がいいだろうたぶん)適宜+水1リットル
タイ米 180グラム
ニンジン 7本(みじん切りかすり下ろす)
カルダモン 種の状態で小さじ1.5
砕いたクミン 大さじ1
ナツメグすりつぶし 小さじ1/4
ココナッツミルク カップ2
コリアンダーとバジルの葉、少々
【その他ハーブの利用法】
- ハーブチーズ
- リコッタチーズ(カッテージチーズでいいんじゃないだろうか)に刻んだ生のハーブを混ぜ塩コショウで味をつける。数時間おくと香りがなじむ。レモンタム、生のローレル、スウィートマジョラムなどが合うという。
- ラベンダーシュガー
- グラニュー糖とラベンダーの花を広口瓶にこうごに詰める。ラベンダーは生でよい。この方法でラベンダーは乾燥し、砂糖に香りが移る。使う前にふるい、ラベンダーは瓶に戻し、何度も使う。
- センデットゼラニウムケーキ
- ケーキを焼くときに型の底に敷き詰めておくと良い香りがつく。食べる前に葉は取り除く。
# 因みにこれ書いてる段階ではまだどれも試していません!利用法はやってみようと思ってメモしたのですが、特にセンデットゼラニウムシュガーとレモングラスのシロップは作ってみようと思っています。
ハーブシュガーを試してみた
キャロライン・ホームズって人の『ハーブ歴史百科』に、香りの良いハーブと砂糖を広口瓶に交互に詰めて、しばらくして香りが移ったらハーブをふるいで取り除いて使うっていうのをやってみたんですけどね、砂糖ガチンガチンで「ふるって使うですと?」っていう感じになった。逆さにふっても出てこない。 pic.twitter.com/Gk4g7lnSR5
— chinjuh/『妖怪着到牒』Kindleで販売中! (@chinjuh) 2021年10月24日
グラニュー糖と上白糖の両方でやってみたけど同じだったね。スプーンの柄のほうでゴンゴン砕いて瓶から出し、さらにスリコギで叩いて粉にしてふるってみた。この作業中は、ちょっと弱ったわたしの鼻でも香り立つのがわかった。特にローズゼラニウムがすばらしい芳香だった。(写真はラベンダーです) pic.twitter.com/O0E9Tv45zZ
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でも、砂糖だけになっちゃうと、思ったほど香らなくて、キャロライン・ホームズはプティングに香りをつけるのに便利などと書いていたと思うんだけど、紅茶に入れてもろくに香らなかったです。それはまあ、今わたしは嗅覚が衰えてるから、そのせいかもしれないんだけどね。
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ローズマリー、ローズゼラニウム、ラベンダーでやってみて、全部砂糖がガチンガチンになり、香りはイマイチ、という結果だった(しつこいですがわたしは嗅覚が衰えてますのでそこ注意)。
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特にローズマリーはおすすめしない。葉っぱが細いのでふるっても網から抜けてしまい、取り除くのが難しいです。
砂糖が固まってしまう理由は多くの場合「乾燥」なんですが、ここではハーブの湿気のせいだと思います。瓶の縁にごく少量ですが水滴(というかシロップでしょうね)がついていたので、湿気で少し溶けて固まったんじゃないかと思うんです。
ひょっとすると瓶のふたはきっちりしめずに、むしろあけておく(ほこりよけにガーゼかなんかでふたをする)くらいがいいのかもしれません。が、完成品があまりパッとしなかったので、もう一度やってみる気にはあまりならないです。